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LINGについて

2016.08.26 16:18



先日、ようやくひっそりとレズビアンのためのSNSアプリ「LING」がリリースされました。
まだ大々的な告知を開始していません。
それでも次々と登録者数が日々増えています。

様々な意見があるとは存じますが、LINGの現実と開発者の気持ちをここに記したいと思います。


皆さまのよく使用しているであろう世界的に有名なSNSアプリの開発・維持費用は数億ドル以上に及び、あまり聞いたことのないアプリでも数千万の資金提供を受けて開発をしたり、クラウドファンディングで資金を募り開発をしたり、アプリ開発には常に資金繰りの問題がつきまといます。

しかしこれらのように、資金提供を受けてもクラウドファンディングで資金を得ても、継続してアプリの運営をしていくためには課金などによるマネタイズ(収益化)がなければ、どのみち早かれ遅かれ破綻します。
FacebookやTwitter、インスタグラムなどの世界的な大型SNSは規模が全く違うため広告収入で運営しておりますが、それでも赤字で苦労しています。

このようなアプリ開発の現状で、
LINGは資金提供を一銭も受けずに自己資金だけで開発してきました。

資金がないので、ほとんどエンジニアと代表である私の二人三脚で長い年月をかけて創り上げました。それは深く険しい道のりでした。
最初は低資金でも開発を依頼できる優秀なエンジニアの確保が必要でした。
これだけ豊富な機能が備わったアプリを開発できる技術を持ちながら、低資金で請け負ってもらえるエンジニアはそうそういませんでした。
さらに細かいことを言うと、オリジナルのUIをできるだけ理想に近い形で実現できるという部分でも難しかったのです。
何度も面接を繰り返しどうにか見つけたエンジニアのおかげで、当初は課金をせずとも、現在のほとんどの機能が使用できるアプリを開発し、昨年の夏には一旦完成しておりました。

しかし、それでは継続が困難だという現実に直面し、止むを得ず大幅な改修をせざるを得ませんでした。

それでは多くの皆さまが納得しないことは承知の上での苦渋の決断でした。
それがLING開発の続行ができるギリギリのラインでした。

その決断がなければリリースすることも不可能でした。

そう決めてからも、皆さまをお待たせしなければならず申し訳ない気持ちで一杯の中、試行錯誤を繰り返す日々でした。
決して諦めたくないという強い気持ちで挑んでおりましたが、正直に言うとリリースできるかどうかもわからないくらい、一進一退の状況が続きました。期待させることもやめようと、水面下で戦うことにしました。
もう駄目かもしれないと何度も諦めかけ、どうにかリリースだけでもできることを目標に努めてきました。
ここ7ヶ月はAppleの審査を繰り返し、機能の修正など細々とした技術的な問題や人為的な問題がつきまとい、なかなかリリースができないジレンマに襲われていました。
これらの様々な問題は数千万の資金があり、LING開発のために専念できるチームがいれば、早めに解決されたのかもしれません。
しかし私たちにはそんな選択肢はありませんでした。
イベント運営などの傍らで、歯を食いしばりながら諦めそうな気持を抑えながら、どうにかできたリリースでした。

リリースできても手放しでは喜べませんでした。
本当の闘いはこれからだと分かっていたからです。そして反発が出ることも分かりながらの覚悟の上でのリリースでした。


アプリは、開発だけでなく運営・維持をするためにも、毎月のサーバー代やエンジニアを雇う人件費がかかります。
また、課金による収益もAppleに30%徴収されます。

私たちはイベント運営をしておりますが、その収益でイベントにかかる会場代等の経費や人件費を差し引いた利益から、アプリ開発へ充当していっても本当に苦しい状況です。様々なイベント運営を継続していくためにもすべての収益をアプリに充当することはできず、当たり前ですがアプリ以外のコンテンツを存続させるのためにも残さなければなりません。
その中でできるかぎり、クオリティーが高いアプリを提供することしか今はできず、力不足と不甲斐なさに悔しい気持ちでいます。
使えないアプリと言われてしまうのならそれまでだと思っています。


しかし大手企業が何故、レズビアン専用のアプリを開発しないのか?
お金にならないからです。


残酷ですが、収益化が確立できなければサービスの向上はもちろん、維持も不可能です。

冒頭でも言いましたが、何らかの方法で一時的に資金を得たとしても、アプリ自体による収益化がなければいずれ終了します。
海外で数千万円の資金提供を受けたレズビアン専用アプリが破綻していくのをみてきました。


これは挑戦です。


まず、クオリティーの高いアプリを開発すること、まだまだ改善の必要はありますが、これは一定水準よりも高いものが提供できたと思っています。
しかし、私たちのアプリ「LING」の欠点は維持をするためのサーバー代や人件費を賄うことです。残念ながらこの点は、今後も試行錯誤を繰り返し解決していかなければならない命題です。それでもまだ諦めてはいません。希望の光は見えています。
この希望の光が見えるかぎり私たちは挑戦を続けていきます。


イベントが安定してきている中、この事業に挑戦するのは危ない橋を渡ることだと、辞めた方がいいと沢山の方から言われました。
しかし、イベントが安定してきているからこそ、私は挑戦したい。
例え失敗したとしても、何もできなかったあの頃に比べたら挑戦できることがありがたいと思うからです。

完璧は難しいかもしれない、しかし、いかなる時も既存のサービスを越えるものを提供できるようベストを、知恵を尽くすということは約束できます。
同じ条件下や資金で大手他社と同じサービスを提供できるとするなら、間違いなく一番良いものを私たちは皆さまにお届けします。
どうか既存の並列アプリと比べてみてください。
男女の出会いを応援するマッチングアプリでもかまいません。
私たちはお金のない中、たった2人で創りました。
そして、私たちのアプリは他社でよくあるサクラによる出会い系サイトへの誘導はございません。
また、日本国内の当事者ユーザーに広める力と国内最大のレズビアンイベントと連携する強みがございます。

イベントやメディア運営に関しても当初は同じでした。
今から4年前、現在は国内最大ともいえる「TIPSY」というレズビアンイベントと国内最大のレズビアン向けサイト「ガチレズ!」を創りました。
資金0、コネ0、あるのはノートパソコン1つと情熱だけ。机も椅子もない6畳ワンルームの部屋から試行錯誤しここまできました。

すべての方に支持を得ることは難しくても、人々の心に突き刺さることをやらなければ意味がないと思いここまで走ってきました。
粗削りながら、それでも多くの皆さまの支持を得たからこそ今日まで続けてこれたのだと思います。

私はそんな古典的な従来のビジネスのやり方が好きです。
人々が本当に良いと感じるものを届け、支持を受けてこそ成長するサービス。そんな当たり前のやり方です。

必ずより良いものを、レズビアンという未知の分野かつニッチ層だからといって、既存のサービスに妥協せず現状を打破していきたい、その想いを強く持ち、力の尽くす限りは挑戦していきます。走り続けます。

そして、私たちの成長は必ず皆さまのダイレクトな応援によって支えられています。
それ以外はあり得ません。

私たちは未熟者ですが、今後も皆さまに応援していただけるサービス創りを追及してまいりますので、どうか温かい目で見守っていただければ幸いです。

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